飛行機のチケットを取るとき皆さんはどうやって取りますか?
航空チケットは様々な方法で取ることが出来ます。ダイナミックパッケージ等のツアー商品、旅行会社のツアー商品、航空会社のホームページからダイレクトに取る方法等様々です。今回は主な航空券の調達方法と、それらを自身が修行にどのように利用したか、修行にどのように利用するかをまとめてみました。
※本文中のプレミアムポイント獲得数は、ANA国内線・普通席を前提としています。プレミアムクラス、普通席をプレミアムクラスにアップグレードした場合などは計算式が異なりますのでご注意ください。プレミアムクラスへのアップグレード時の注意点や、PPの計算方法はこちらのページも参考にして下さい。
早期割引運賃
これはおなじみの方法かもしれません。航空会社のホームページからダイレクトに、搭乗日の所定の期間前にあらかじめ購入するものです。
予約・購入が搭乗日前であればあるほど安くなる運賃で、ANAであれば「スーパーバリュー」・JALであれば「スペシャルセイバー」(旧・先得)と呼ばれている運賃です。事前に予約すれば安くなりますが、当然のことながら予約の変更は不可能な運賃となります。いざ搭乗日になって搭乗できないとなった場合は、購入済の航空券は所定のキャンセル料を支払って新たな予約を取り、購入し直す必要があります。Super Valueのキャンセル料は搭乗日から起算して何日前となるかで異なってきますが、直前では60%ものキャンセル料がかかります。
- (ANA・スーパーバリュー)マイル積算率は75%
プレミアムポイント(PP)は「マイル積算率x2倍+搭乗ポイントはなし(0)」となります。
また早期の割引ではなく、直前の割引運賃(3日~1日前)の運賃もあります。ANAであれば「バリュー3」「バリュー1」、JALであれば「セイバー」と呼ばれている運賃です。こちらは普通運賃である「フレックス」よりは若干安くなりますが、予約の変更は不可能な運賃となります。搭乗直前でのキャンセル料はスーパーバリューよりは負担が少なく、5%のキャンセル料となっています。
- (ANA・バリュー)マイル積算率は75%
プレミアムポイント(PP)は「マイル積算率x2倍+搭乗ポイント(400)」となります。
修行で使うことの多い航空券はこのタイプになるでしょうか。どの運賃でもそうですが、獲得できるPPに対する運賃=PP単価が、区間によってかなり違います。まずは搭乗区間の獲得PPは要チェックです。直前の予約であれば、バリュー3、1も考えて良いかもしれません。獲得PPは株主優待と同じで搭乗ポイントがつきます。
セール運賃
最近両社ともバーゲンセール的な運賃を定期的に打って出てますね。
ANAは毎月29日を「ANAにキュン!」の日とし、その当日のみの限定運賃を設定し、キャンペーン価格としてお手頃値段の航空券を販売することがあります。2023年2月28日には全路線一律7,000円~10,000円の破格運賃で販売したことがありました。全区間一律ってのがそのときは話題になり、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
またJALも同様のセールを最近行いましたね。「JALスマイルキャンペーン」という名のキャンペーンで、こちらも全路線一律6,600円というかなりインパクトのある運賃で行われました。
これらの運賃も扱いは早期割引運賃と同様で予約変更不可となり、直前のキャンセルでは60%のキャンセル料がかかります。
- (ANA・スーパーバリューセール)マイル積算率は50%
プレミアムポイント(PP)は「マイル積算率x2倍+搭乗ポイントはなし」となります。
セール運賃のマイル積算率が50%となることは重要で、修行に使う方がセール運賃で航空券を調達する場合は修行効率が悪くなることがあります。(⇒飛行機に搭乗する回数は多く出来ますが、1レグ搭乗で獲得できるPPが少なくなり、PP単価が悪くなる場合がほとんどです。)飛行機が好きで沢山乗りたい!って人にはいいかもです。
乗り継ぎ割引運賃
乗り継ぎ運賃はある空港を経由して目的地空港に行くための(2レグ以上)の運賃です。
乗り継ぎで複数レグとなっても、区間それぞれで航空券を購入するよりも安くなります。ANAでは「バリュートランジット」と呼ばれる運賃ですね。ANAのこのトランジット運賃は最近ラインナップが増えて、「スーパーバリュートランジット」なるものができました。
考え方としては、早期割引運賃の「スーパーバリュー」と「バリュー3・バリュー1」の関係に似ています。早期割引で事前に購入するほど安くなり、予約変更は不可となります。
違いがあるのはキャンセル料で、「スーパーバリュートランジット」の搭乗直前のキャンセル料は60%かかります。「バリュートランジット」の搭乗直前のキャンセル料は5%です。
- (ANA・バリュートランジット)マイル積算率は75%
プレミアムポイント(PP)は「マイル積算率x2倍+搭乗ポイント(200)※1区間ごと」となります。
乗り継ぎ割引運賃は、区間によっては修行に向いている運賃かもしれません。いや、もう修行中の皆さんがこれを使わない人はない!?というほど当たり前でしょうかね。なんといっても乗り継ぎの1レグごとに「搭乗ポイントが200PP」獲得できるのは大きいです。
ただしこれも予約の変更がきかないので、修行予定に組み込む場合は乗り継ぎ時間の余裕を持たせた方がいいと思います。特に乗り継ぎ割引運賃と(運賃種別の違う)通常の1レグ航空券を組み合わせる場合は注意が必要です。予約が同一でないと、約款上乗り継ぎや振り替えの保証が効きませんので、通常航空券の便が遅延して乗り継ぎ運賃の便に乗れないとならないように、もしくはなってもいいように注意しておく必要があります。自身もこの経験が一度あり、「バリュートランジット」便への乗り継ぎが厳しくなり、搭乗直前でキャンセルしたことがあります。この時は「バリュートランジット」であったためキャンセル料は5%で済みましたが、その他の割引運賃の場合は60%のキャンセル料となるので注意が必要です。
普通運賃・株主優待
普通運賃は両社とも「フレックス」と呼ばれています。フレックスは厳密には値段が固定されているわけではなく、予想空席数から値段が変動するタイプです。ANAではフレックスA〜Dとフレックスの中でも段階分けされています。
- (ANA・フレックス)マイル積算率は100%
プレミアムポイント(PP)は「マイル積算率x2倍+搭乗ポイント(400)」となります。
フレックスは高額ですが、予約変更可能で、搭乗を取りやめる場合のキャンセル料はなく払戻手数料のみで解約できます。予約変更が柔軟な運賃です。似たタイプの運賃に株主優待割引があります。フレックスに対して約半額の運賃で購入でき、予約変更や解約はフレックスと同等となっています。株主優待割引を適用するには、株主優待割引券が必要です。これは航空会社の株主になるか、金券ショップ等で調達可能です。
- (ANA・株主優待)マイル積算率は75%
プレミアムポイント(PP)は「マイル積算率x2倍+搭乗ポイント(400)」となります。
株主優待のマイル積算率は75%となり「スーパーバリュー・バリュー」と同等ですが、搭乗ポイントがつきますのでその分修行には有利です。その上予約変更が柔軟なので、急なトラブルの場合にも重宝します。当方は修行旅程で想定外のことがあり搭乗出来ないとなった場合、別便に急遽切り替えるといった場合に使用しました。また、そのような場合に備えて、株主優待券は常にいくつか携帯しています。予定が確実に確定できないときは株主優待やバリューで予約をとるといったときにも使います。
これまで何回かスーパーバリューで調達した航空券の搭乗予定日に予定が入り、予約の変更を余儀なくされたことがあり、泣く泣く60%のキャンセル料を払ってキャンセルしたことがあります。少しでも変更の可能性があるのであれば、早期購入割引を使うのはやめたほうがいいかもしれません。ただ、ANAの早期購入割引は55日より前の解約にはキャンセル料はかかりませんので(払戻手数料は必要)、セール運賃の販売では、搭乗55日より前のものに関してはひとまず押さえて、後から考えるといったこともできます。とにかくセールの場合は購入出来るとは限りませんので、予約をまず入れることが必要です。
個人包括旅行割引運賃(ダイナミックパッケージ)
パッケージ運賃は個人包括旅行割引運賃となります。この航空券は宿泊が含まれており、日帰りの航空券のみ必要なシーンには使用できません。また事前に行程が作成されますので、航空券の搭乗便の変更も不可能となります。
- (ANA・ダイナミックパッケージDP)マイル積算率は50%
プレミアムポイント(PP)は「マイル積算率x2倍+搭乗ポイントはつかない」となります。
ただマイルとPP積算は可能でセール運賃と同等のPPが獲得できますが、当方の修行にはあまり使用しませんでした。宿泊が必要でなかったことと、やはりマイル積算率が低いので修行で使用するには非効率と考えたためです。たまに宿泊が必要なので、一部区間をダイナミックパッケージで取得して、残りの区間は別の運賃で取るといった旅程を作ったことはあります。
とはいえ…。セール運賃は福袋みたいな争奪戦になる。
最近行われたこの2社のセール運賃販売は多くの人が注目し、当方も予約を行いましたがセール開始と同時に予約殺到となるのは当然で、ANAの予約開始日になった直後はなかなか予約サイトにつながりにくい・つながっても予約を完了させるのに一苦労と言った感じでした。
JALのセールに至っては初回の予約では全くつながらず、システム障害を引き起こす事態にまでなってしまい、セールは中止となったことは記憶に新しいかと思います。
今後の各社の戦略として、このようなセールプロモーションで定期的にバーゲンセールを行い、一方で通常時の運賃は値上げ傾向になってくるのでしょうか。
JALは実際2023年4月12日に運賃ラインナップの変更を行い、空席座席に応じた変動運賃を採用しANAに似たような運賃体系となりました。ANA・JALともに、これまで自身が修行で利用してきた便を運賃検索してみましたが、値上がりしているように感じます。
また、セール運賃は販売期間が限定されていることや、争奪戦となることでまず望みの区間が予約できるかが不確かです。
よって、修行に組み込む際は事前に旅程を入念に組み立て、購入する路線を確定させておかないといけません。セールの争奪戦が始まってから予約区間を考えようとのんきにしていると購入できない区間が出てくるかもしれません。購入には根気が必要となります。^^;
余談ですが、予約や搭乗手続きをさばく「ITシステム」というのはとても重要になってくるものです。今は飛行機に搭乗するまでの流れというのは、この「ITシステム」によって支えられています。システムが止まってしまえば、飛行機の遅延や搭乗できないといった大問題につながるわけですから、
システムの信頼性というのはもはや企業の信頼を背負う大変重要なものなのです。
「ITシステム」はバーゲンセールの購入をスムーズに出来るようにも対応しないといけないですね。システム障害を引き起こせば、それはやはり企業の信頼度を落とすことにもなりかねないのですから…。システム屋の私から見るとちょっと大変だなぁと横目から見おります。。。
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